先日自分のスズキアルトのタイヤ交換をしたときにタイヤを外したついでにブレーキの残量がどのくらいあるかなと思って覗いてみました。
ちょっと見た感じ微妙でしたのでまあ早めに交換しておくぶんにはいいかなと思いブレーキパットを交換することにしました。
ブレーキパッドは減ってくるとピストンが飛び出てくるので、新品のブレーキパッドを取り付ける為にはピストンを戻さなければなりません。
そのピストンを戻す方法なのですが、ウォーターポンププライヤーで咥えて戻す方法と、専用のピストン戻しツールを使って戻す方法があります。
比較的新しい車ならば、ウォーターポンププライヤーでも楽にピストンを戻すことができるのですが、年式の古い車などはピストンの動きが渋くてウォーターポンププライヤーではきつい時もあります。
そのような時に役立つのが専用のピストン戻しツールです。
使い方は簡単で、キャリパーにセットしてハンドルを回していくだけなので、力は必要としません。
ディスクブレーキセパレーターとも呼ばれている物です。
ブレーキパットの交換は、ピストン戻しがあれば簡単で、ブレーキパッド交換時には必需品と言えるでしょう。
では、さっそく交換作業に移ります。
まずはジャッキアップをしてタイヤを外します。
我が家の小型ジャッキではフロントのメンバーにジャッキをあてるとジャッキの棒をストロークするときに高さが足りなくてボディにあたってしまってストロークできません。
なので、カースロープ(タイヤスロープ)を使ってこれの上に車を乗り上げて少し高くします。
このように置いて車を前進してタイヤを乗り上げていきます。
これでジャキが使えるようになりました。
車をジャッキアップしたらタイヤを外す前にジャッキスタンド(リジットラック)をあてて車を支えます。
このように車の左右のジャッキアップポイントにきちんとあてます。
ブレーキキャリパーの下側のボルトを外します。
フックを使ってキャリパーを吊しておきます。
この時に、キャリパーを下にだらんと垂れ下げておくのはブレーキホースに負担がかかるし、作業中にキャリパーが動いてブレーキホースが車のどこかに接触して傷がつく恐れもあるので、絶対にやめましょう。
吊り下げるフックは、百円ショップなので安く売っているので前もって用意しておくのがいいでしょう。
ブレーキパットを外しました。
ブレーキパットのセンサーまでは1mmちょっとくらいしかありませんでした。
早めに気づいて良かったです。
新品のブレーキパットです。
古いブレーキパットと比べると厚さがかなり違うのがわかります。
新品のブレーキパットを取り付ける時にはブレーキパッドに専用のグリスを塗ります。
次にブレーキパットにシムを付けます。
シムは薄い鉄のプレートなので錆たり腐食したりして再使用できないこともあるので、もし再使用が難しいと判断したら新品と交換しましょう。
また、ブレーキパットのシムは注文した部品のメーカーによって新品で一緒に付いてくる物と付いてこない物がありますので注意しましょう。
純正品でしたら大抵シムも一緒に付いてくる場合が多いのですが、社外品の場合にはほとんど付いてきません。
部品を注文する時に念の為に確認しておいたほうがいいでしょう。
下の画像のように、ブレーキパットが減っているとブレーキキャリパーのピストンは飛び出ています。
ブレーキパットを新品にするのでブレーキキャリパーのピストンを押し戻さなければなりません。
ウォーターポンププライヤーでもできるのですが力を必要とするため、今回はディスクブレーキセパレーターという特殊工具を使います。
ハンドルを右に回していけば簡単にブレーキのピストンを押し戻せるので力がない人でも楽々です。
ブレーキのピストンを押し戻すとブレーキ液がマスターシリンダーのタンクに戻されるので溢れないように注意しましょう。
ブレーキパット交換前のブレーキマスターシリンダーのリザーバタンクのブレーキ液面です。
上のMAXの位置からはかなり下のほうに液面の高さがあります。
このようにブレーキ液が減っているときはブレーキのパットが減っているか、もしくはブレーキのフルード漏れが考えられますが今回はフルード漏れはなかったのでブレーキパットの交換だけしました。
ブレーキパット交換後はMAXの位置までブレーキフルードの液面が上がりました。
ブレーキの分解組み付けは重要保安部品に指定されていて大変重要な箇所です。
整備資格の無いかたが他人の車のブレーキパットを交換してお金をもらったりすることは違法になりますので注意しましょう。
素人のかたが自分で交換する時は自己責任でお願いします。
ただし、自己責任とは言っても、ブレーキは大変重要な箇所なので、初めてやる方は必ず整備士の方、もしくは整備の知識が豊富で慣れている方に見てもらいながら行うことをおすすめします。
自信の無いかたはきちんとした整備工場で交換してもらったほうがいいでしょう。
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