ローダウンで車検を通す方法は?ローダウンの方法とメリット・デメリット

ローダウン車

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車のローダウンは、見た目がかっこいいので若者が好んで使うカスタム方法です。

ローダウンは違法ではないので保安基準に適合していれば車検は通るし、警察に捕まることもありません

しかし、方法を間違ってしまうと車検は通らないし、警察に整備不良車として切符を切られてしまい、罰金を払うことにもなってしまいます

ですからローダウンする時にはそれらのことをよく理解していなければなりません。

ローダウンとは車の車高を下げること

 

ローダウンとは、一般にシャコタンと言われていて、車の車高を低くすることです。

車の車高はサスペンションのスプリングの長さを変えることによって、自由に変えることができます。

車高を低くする方法は、その他にもショックアブソーバー自体を交換して低くする方法や、エアサスペンションのエア圧を変えて低くする方法もあります。

また、車高調と呼ばれる車高が調整できるものもあります。

一般的に使われる方法で費用が安くできるのが、サスのスプリングを短いスプリングに交換して低くする方法です。

 

ローダウンする方法

 

ローダウンするには以下の方法があります。

・ダウンサス

・車高調

・エアサス

 

ローダウンを安価でするならダウンサス

ダウンサスはもっとも安価で簡単にローダウンする方法です。

サスペンションについているスプリングを短い物に交換するだけです。

ショックアブソーバーなどは交換しないでそのまま使うので、交換するのはスプリングだけです。

バネの太さや長さによって車高が決まります。

 

車高調は人気が高いローダウン方法

車高調とは、車高調整式のサスペンションを略したもので、自由に車高の高さが調整できるので、人気の高いローダウン方法です。

車高調には種類があり、一般的に多く使われているのが下の画像のような物です。

 

車高調

 

黄色の矢印で示された部分の赤いリングを回して車高を調整します。

手軽に車高を調整できることがメリットです。

 

エアサスは空気の力で車高を調整する

 

エアサスの本来の目的は、空気のバネで快適な乗り心地を得ることです。

しかし、車高を簡単に調整できることから、ローダウンのひとつの方法として人気を得てきました。

エアサスは後から付けるとなると、構造変更又は記載変更などが必要になるため、付ける時には業者と良く相談してからがいいでしょう。

簡単に車高が調整できるエアサスですが、付けるとなると高額な費用が発生します。

また、壊れた時にも高額な修理代が必要になります。

 

スプリングのカットは車検に通るのか

 

もっと安くローダウンする方法として、スプリングをカットする方法もありますが、それは厳密にいうと車検は通りません

緩衝装置の破損扱いとなってしまうので、保安基準には通らなくなってしまいます。

厳密にと注釈がつく訳は、カットしても検査官が気づかなければ車検は通ってしまうからです。

正直、スプリングをカットしたことを見破るのは、難しいです。

 

サスペンション

 

上の画像はサスペンションを下から見たところですが、このように外観だけではスプリングを切断したとしても判別は不可能でしょう。

なので、最低地上高を満たしていて、車をリフトアップしてタイヤを浮かせた時にスプリングにガタがなければ、車検は通ってしまいます

ただし、検査官がスプリングの形状に違和感を感じた時などは、細かく検査されることもあるのでバレてしまうこともあります。

また、スプリングのカットなどは基本的にディーラーや自動車整備工場ではやってくれません。

違法改造となってしまい、バレた場合には罰則が与えられてしまうからです。

もし、どうしてもカットしたいなら自己責任でDIYでやるしかありません。

 

ローダウンのメリット

 

車をローダウンするメリットは、なんと言ってもかっこよく見えるからです。

フェンダーとタイヤとの隙間が狭くなり、地面とボディとの隙間も狭くなるので、いかにもレースカーのようでかっこいいです。

そして、車高が低くなったことで車の重心も低くなるので、車のコーナリング時の安定性が高くなります

ハンドリングにも影響を与え、シャープなハンドリングが可能となります。

 

ローダウンのデメリット

 

車高が低い車

 

ローダウンのデメリットとしては、まず乗り心地が悪くなります

サスのストロークが長ければそれだけ路面の衝撃を柔軟に吸収してくれますが、ローダウンしてストロークが短くなると柔軟には吸収してくれなくなってしまうので、そのぶん乗り心地は悪くなってしまいます。

ローダウンしても乗り心地を悪くしない為には、ショックアブソーバーをより性能のいい高級な物に変えたりしなければならないので、費用がかさんでしまいます。

それと、段差のあるところでは車高が低くなったぶん、下廻りを路面にヒットしやすくなってしまいます

車道から歩道に上がる時や、踏切を通過するときなどは注意が必要で、気をつけて走らなければなりません。

特にフロントスポイラーなどを装備した車は、慎重に段差を通過しないとスポイラーを破損してしまうことになります。

また、ローダウンするとアライメントの調整もしなければならないので、そのぶんの工賃もかかります。

 

ローダウン車の車検

 

ローダウン車は、車高を下げただけでは違反ではないので車検には通ります。

しかし、保安基準に適合することが必要です。

保安基準に適合する条件

車高(正確にいうと最低地上高)が9cm以上

アンダーカバーが装着されている場合は、5cm以上

スプリングに遊びがないこと

おおまかにいうとこの3つです。

 

最低地上高の測り方

 

車の車高を測る時には、測り方にも注意しなければなりません。

測定条件

1、測定する車は空車状態とする

2、測定する車のタイヤの空気圧は規定の空気圧でなければならない。(車高が規定値に満たないからといって、タイヤの空気圧を異常に高くして車高を稼ぐのは認められません)

3、測定値は1cm未満は切り捨て

以上の条件で測定して、保安基準を満たせば車検は通ります。

一般的にローダウンでひっかかりやすいのが、マフラーの中間部分やリヤデフです。

特にマフラーは筆者が自動車検査員としてやってきて、今までの経験から一番多い部分です。

マフラーは、ローダウンしなくても社外品に交換しただけで、マフラーの形状などで車高が足りなくなってしまう場合もあるので気をつけましょう。

 

車高の計測に含まれない箇所

 

車高を測る時には計測に含まれない箇所もあります。

1、タイヤと連動して上下する部品や装置の下端(ロアアームの下端やブレーキドラムなど)

2、自由度を有するゴムの部品(泥よけなど)

3、樹脂製のエアロパーツ・バンパーバンパーにウインカーやフォグランプなどが埋め込まれている物については9cm以上の規定になる

 

車高を下げた時にはフォグランプの高さに注意

 

フォグランプは低い位置に設置されていることが多く、車高を低くすると保安基準の高さを満たさなくなってしまう可能性もあるので、注意が必要です。

保安基準では、フォグランプの高さは地上から下縁までの高さが250mm以上なければなりません。

これは、以外と見過ごされてしまうことが多いのですが、車検の時にはきちんとチェックされるので注意しましょう。

車検の時にフォグランプの高さが足りなくて不合格となってしまったら、フォグランプを外すか、バルブと配線を外すかすれば車検は通ります。(注:バルブを外しただけでは車検は通りません

 

実際の車高の測り方

 

車の最低地上高を測る時にはメジャーは使いません

メジャーを使って測るとすると、車の下に潜らなければならず、現実的に不可能です。

ですから、自動車整備工場や自動車検査場では、棒の先に9cmの高さの物を装着して、それで地面を滑らせていき、それが下回りのどこかに接触すれば最低地上高が足りないと判断します。

一般のユーザーはそのような物は持っていないので、自分で作るかしないと車高は測れないでしょう。

車検の見積もりの時には、まず外観から保安基準に外れているところがないかどうかを最初にチェックするので、見た目に怪しい車の場合は必ず車高を測ります。

自分で怪しいと思った場合には、車高を戻してから持ち込んだほうが正解です。

なお、車検業者で車高を戻した場合には、それ相応の費用が発生することも憶えておきましょう。

車高調が付いていて、リングを回して簡単に調整ができる物でも、4輪とも高さを揃えるには何回も調整し直さなければなりません。

また、アライメントの調整も必要なので、それらを合わせると2~3万円はかかるでしょう。

車高調が付いていない車の場合には、部品を交換しなければならないので、脱着工賃がかかります。

サスペンションの脱着は車によって違うので一概に工賃がいくら、とは言えないですが、やはり2~3万円はかかるでしょう。

 

まとめ


 

ローダウンした車を車検に通すには、保安基準を満たした高さが必要です。

地面からの距離が9cm以上あることが必須で、スプリングのガタがあってもいけません。

フォグランプなどが取り付けられた車はフォグランプの高さにも注意が必要です。

ローダウン車はかっこいいとか、安定性が良くなるというメリットがありますが、その反面乗り心地が悪くなるというデメリットもあります。

ローダウンするには、それらのメリットとデメリットをよく考えてからすることが大切でしょう。

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