アフターファイヤーとバックファイヤーの違い

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アフターファイヤーもバックファイヤーも同じようにバーンといった音がすることがあるので同じものと思っているかたもいると思いますが

実際はまったく別物で原因もそれぞれことなるものです

それではアフターファイヤーとバックファイヤーの違いはどのように違うのでしょうか

アフターファイヤーとは

 

アフターファイヤーとは車やバイクが長い下り坂などでエンジンブレーキを長く使用しているときや、アクセルを急激に放したときなどにマフラー内部で バーン という大きい音が発生したり、マフラー出口で火炎が見えることをいいます

 

バックファイヤーとは

 

バックファイヤーはそれとは逆にガソリンの燃焼が爆発のサイクル中に完了せず、次のサイクルでインテークバルブが開く時まで継続してしまうことで吸入中の混合気に火が付いてしまい、キャブレターやインテークマニホールド内で燃焼してしまい、そこで バーン という音が発生してしまうことです

時には、それが火炎となることもあります

アフターファイヤーやバックファイヤーは場合によっては触媒コンバーターやマフラー、キャブレターなどにも損傷を与える可能性があるためこれらの症状がでたらなるべく早めに原因を突き止めて修理することが必要です

アフターファイヤーの原因

 

1、混合気が濃すぎる場合

混合気が濃すぎると燃料が燃焼室内で完全燃焼できなくなり、燃焼しきれなかった燃料が排気管内で再加熱されてアフターファイヤーを起こします

混合気が濃くなる原因は主にキャブレターの調整不良、インジェクション車では何らかの原因によりインジェクターの噴射時間が長くなるような不具合が発生したときにみられます

 

2、点火系統に不具合がある場合

スパークプラグやプラグコードなどの不良により点火が時々ミスすると燃料が未燃焼ガスとして排出される為マフラー内部で再燃焼する

 

3、運転状況による場合(山間部などの空気が薄い場合)

急減速やエンジンブレーキ、シフトチェンジ時などのアクセルを閉じたときに吸気管負圧が急激に高くなり空気の量に対して燃料の量が多くなってしまう為過濃混合気になってしまう。空気の量が少ないということは圧縮圧力も低くなってしまう。その為にエンジンの3要素のうちの強い圧縮圧力と良い混合気の2つが満たされなくなってしまうので燃焼が不安定となってしまい、燃料が未燃焼ガスとして排出される為マフラー内部で再燃焼してアフターファイヤーが発生してしまう

 

4、点火時期が遅い場合

点火時期が遅れていたりすると爆発サイクルの終わり近くまで燃焼が続きアフターファイヤーが発生してしまう

 

アフターファイヤーがするときの点検項目

 

燃料及び吸気系統の点検箇所として、混合気が濃くなってしまう可能性のあるところを見ていきます

 

・エアクリーナーエレメントの詰まり(エアクリーナーエレメントが詰まっていると必然的に過濃混合気となってしまう為)

 

・キャブレターのチョークバルブの作動(手動式チョークの場合はチョークワイヤーのひっかかりなども見てチョークバルブが全開になるかどうか、オートチョークの場合はリンクの動きなども)

 

・キャブレターのアイドルアジャステングスクリューの調整不良や段付き摩耗(アイドルアジャステングスクリューとは混合気の調整をおこなうスクリューで締めると混合気が薄くなり緩めると混合気が濃くなります。またスクリューが段付き摩耗をしているとスロー系統の燃料が多く出てしまい混合気が濃くなってしまう)

 

・キャブレターのフロートレベルの高過ぎ(フロートレベルが高過ぎると燃料が多く出てしまい混合気が濃くなってしまいます)

 

・フューエルカットソレノイドバルブの不良(フュールカットソレノイドバルブはエンジンブレーキ時などのアクセルを閉じたときに一時的にスロー系統の燃料を遮断する電磁式のバルブでフュールカットソレノイドバルブの不具合で燃料がカットされないと混合気が濃くなってアフターファイヤーの原因となってしまいます

点火時期および進角装置の点検

点火装置

・スパークプラグ、プラグコードなど

 

二次空気供給装置の機能の点検

(二次空気供給装置とは燃焼室から排出された排気ガスに新しい空気を供給しエキゾーストマニホールド、エキゾーストパイプ、触媒コンバーターなどで一酸化炭素、炭化水素などを再燃焼させて排気ガスを減らす目的で装着されたものです)

バルブタイミングの点検(バルブタイミングとはレシプロエンジンの吸入、排気を行うためのバルブの開閉時期を表す言葉です)

 

バックファイヤーの原因

 

・バックファイヤーの原因としては主に混合気の薄過ぎることが上げられます

 

1、混合気が薄過ぎると火炎伝播速度が遅くなりガソリンの燃焼が爆発サイクルの間に完了しないで、次のサイクルでインテークバルブが開いたときまで続いてしまうのでバックファイヤーが発生してしまう(火炎伝播速度とは燃焼室内を火炎が広がっていく速さのことです)

 

2、何らかの原因でバルブタイミングや点火時期がずれてしまったとき(タイミングベルトやタイミングチェーンの不具合)

 

バックファイヤーがするときの点検項目

 

燃料及び吸気系統の点検箇所として、混合気が薄くなってしまう可能性のあるところを見ていきます

・キャブレターのフロートレベルの低すぎ

・キャブレターの加速ポンプの吐出不足

・キャブレターのチョークバルブの作動不良

・キャブレターのアイドルアジャスティングスクリューの調整不良

・キャブレターのジェット類の詰まり

・インテーキマニホールドからのエアの吸い込み

点火系統の点検

・点火時期の遅れ

バルブタイミングの点検(タイミングベルトやタイミングチェーンが伸びると点火時期もずれてしまいます)

 

これらの他にも古い車ではポイント式の点火方式のものがありポイントの摩耗や隙間などによって点火時期がずれてしまうのでそちらの点検も必要です

 

また、オーバーヒートなどにより燃焼室内にヒートスポットが発生した車などはエンジンの吸入工程中に着火されてインテークマニホールド内の混合気に燃え移りバックファイヤーを起こしてしまうこともあります

 



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